計画値には、必ず筋道立てられた説明と根拠が必要となります。
小規模事業者持続化補助金の計画書では、販促活動によって、どのくらいの売上効果が出るのか、という効果を算出して記載します。
その効果予測が、果たして信頼できる数値なのか、によって、その計画の実現可能性の評価に大きく関わってきます。
そもそも、その数値が果たして適切なのか判断をすることで、事業の是非を問わなくてはなりません。
そこで、今回は、信頼性のある売上計画を作る考え方を書いていきたいと思います。
かけ算を使うだけなので、難しいことはありません。
まずは、16万円の売上を分解してみましょう。
客単価8000円×客数20人=16万円
客単価と客数を、それぞれ判断してみると、、、
客単価は現在の事業の実績から導き出されていれば、信頼性が高いものと評価できます。
一方で、客数20人は、というと、、、
その根拠はどこから来るのか、わかりません。
そこで、一般的なデータ(一般的にポスティングの反応率(来店率)は0.1〜0.3%と言われています)を使用するとか、過去の実績(自店でポスティングをしたときの反応率)を使用する、というような説明があると、一つの判断材料になります。
20000枚×0.1%=20人
※ここでは、一般的な反応率として0.1%を使用
この時点で200人の顧客獲得ができる、、、というような大きな見込みを立ててしまう事態は避けられますね。
さらに、来店した新規顧客が次に来てくれるか、を考えてみると、リピート率も過去の実績からおおよその判断ができます。
仮に60%がリピートしてくれるとすると、
獲得した新規客20人のうち、12人は次も来てくれることが想定できます。
来てくれる頻度は、、、例えば、2ヶ月に1回、来店購入してくれるとしましょう。
その場合、月に平均すると6人(=12人÷2ヶ月)が来てくれることになります。
すると、次の月も客単価8000円×6人=48,000円の売上を予測することができます。
20人×60%=12人
・2ヶ月に1回リピートしてくれる場合、の月あたりの再来店人数
12人÷2ヶ月=6人/月
・新規客の再来店による1月あたりの売上
6人×8000円=4.8万円
それでは、まとめてみましょう。
新規顧客を20人、客単価8000円を掛けると、売上は16万円
そのうち、60%の12人が2ヶ月に1回リピートしてくれるので、
月あたり4.8万円の売上を見込む
次回は、作成したこの売上計画を活かし、費用対効果を踏まえた事業実施判断についてお伝えしたいと思います。