専門家が初見で感じる『ダメな事業計画書』の特徴と改善策

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補助金申請でも、融資審査でも、創業期でも、新規事業でも、事業計画書を作成する機会があります。

私たち専門家は、計画書がない状況で、最初の相談を受けます。

まず話を聞いてみると、目的、経緯や取組内容、流れ、など「ふむふむ」と理解できるのですが、
しかし、それが計画書となった途端に、あららら・・・となってしまうのです。

事業者(経営者、担当者)が書く事業計画書には、大きくは3つのレベルになっていると感じます。

  • うまくいくと感じる計画書
  • うまくいかないと感じる計画書
  • なんだかよくわからない計画書

うまくいくと感じる計画書

うまくいくと感じる計画書には、方針や目的に対して一貫したストーリーがあって、経営者の情熱が伝わってきます。
計画書を読んでいるだけで応援したくなります。

文章の上手い下手、読みやすさやわかりやすい構成、収益などの確かさ、などは、人によりけりですが、改善にはそれほど苦労はしません。

 

せっかく作る計画書ですから、多くの方がこういう状況を望んでいると思います。
しかし、ほとんどの事業者の計画書は、この領域にまで至っていません。

うまくいかないと感じる計画書

計画書を読んでみて、これはダメだ、と感じる事業者のケースを紹介します。
※取り扱い商品やサービスがイケていないケースもありますが、ここでは省きます。

うまくいかない、とは、事業内容や計画書の構成はいいけれど、
用途(例:補助金申請、融資審査)に合致していない方向性で書かれているケースが挙げられます。

用途に合致していない場合は、(融資審査や補助金採択に向けて)うまくいきません。

改善策

融資にしても、補助金申請にしても、まずはポイントを抑えることから始まります。
どんなにいい事業、どんなにいい計画書であっても、ポイントがずれていれば、絶対にうまくいきません(通りません)。

なんだかよくわからない計画書

多くの担当者、経営者は計画書を作成した経験がなく仕方ないのですが、、、
書いた本人は、ちゃんと書いたつもりでも、第三者が読むとよくわからない、独りよがりの計画書、です。

この状況に陥る計画書が一番多い、と感じます。

そもそも何をしているのだろう?
何をしたいのだろう? (←本当に多い)
顧客は誰だろう?本当に必要としているのかな?
なんでこの事業をするのだろう?
どうやったら実現できるのだろう?
本当に儲かるのだろうか?
どうしてこういう収益計画になるのだろう?

初めて計画書を見る第三者にとって、頭の中がクエスチョンだらけになってしまい、言いたいことが伝わっていない計画書です。

(特に、融資申込や補助金申請のように)第三者が審査をするための計画書であれば、
良さが伝わらなければ判断ができないので、結果としては『ダメ』という評価になります。

改善策

経営者自身の頭の棚卸し、年頭の目標設定などを目的として、経営者自身のために作る場合もあります。
その場合は、少なくとも、自分がわかればいいと思います。

しかし、従業員向けにも展開する場合や、融資や補助金など第三者が読む(評価する)場合の改善策としては、『なぜ?を潰していく』ことになります。

論理的に書くとか、フォーマットを使う、とかいろいろとやり方はありますが、
なぜ?を潰すには、第三者に読んでもらい、率直に意見を伺うことが一番です。

専門家、従業員、ご家族、などの第三者の視点を通すことをオススメします。

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