知らない人が多い、補助金が減額される「収益納付」

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補助金は返さなくていい、と思っていらっしゃる方が大半ですが、
実は、状況によって補助金を返す
(小規模事業者持続化補助金の場合は、減額されて入金される)
収益納付』という制度があります。

そこで、今回は収益納付となるケースを説明し、
補助金額が減額されないようにする正当なテクニックをお伝えしていきます。

収益納付とは

まず、小規模事業者持続化補助金における『収益納付』の定義をお伝えします。

小規模事業者持続化補助金における収益納付とは、
補助事業期間中に、補助金の経費で直接収益をあげた場合は、
その分、補助金額を減額します、という考え方
のことです。

補助金は、税金を活用していますので、
例えば、「税金で商品を仕入れて、横流しして利益が出る」
「税金がそのまま利益に変わる」のは、好ましくないというわけです。

小規模事業者持続化補助金の申請書様式5交付申請書には、
「5.補助事業に関して生ずる収入金に関する事項」という項目があり
収益納付に該当する場合は、記入(”あり”に◯、概要の記載)が求められます。

収益納付になる直接収益の例

ここで理解していただきたいのは、
補助対象経費が直接収益になる、ということを指しているのであって
間接的な収益があがる場合は対象になりません。

以下、公募要領より抜粋します。

(1)補助金を使って購入した設備で生産した商品の販売による利益(機械装置等費等が補助対象の場合)
(2)補助金を使って構築した自社のネットショップ(買い物カゴ、決済機能の付加)の活用での販売や、他社の運営するインターネットショッピングモールでの販売による利益(広報費が補助対象の場合)
(3)補助金を使って実施または参加する展示販売会での販売による利益(展示会等出展費等が補助対象の場合)
(4)補助金を使って開発した商品の販売による利益(開発費等が補助対象の場合)
(5)販売促進のための商品PRセミナーを有料で開催する場合に、参加者から徴収する参加費収入(借料等が補助対象の場合)
(6)補助金で車両を購入し、移動販売事業等での販売による利益(車両購入費が補助対象の場合)

いくつか例を挙げて説明をします。

例1
HPやチラシといった集客方法は、
その後の営業行為によって収益が発生するため、収益納付に該当しません。

例2 
ECサイトの制作費が補助対象であった場合
ECサイトを通して売買をすることで利益が出ます。
したがって、収益納付の対象として、利益を計算して申告することが必要になります。

例3 
展示会出展もしくはセミナー開催の費用(出展費、会場代など)を申請する場合
宣伝目的で展示会に出展するだけならば、収益納付の対象にはなりません。
仮に、展示会の会場で商品販売をした場合、収益納付の対象として、
利益分が補助金交付額から減額されることになります。 ※上記(3)に該当

 

減額されないテクニック!?

利益から収益納付額が計算される
ということは、利益(収入額 – 事業にかかる各種経費)が今回の投資額を超えなければ
収益納付の対象にはなりません。

上記の(1)(2)(4)(6)では、収益納付の対象とはなりますが、
実際の補助金額が減額されないような対応をすることが可能です。

その方法とは、(ネットショップ構築を例にすると)
ネットショップを作り終え、収益が上がる前に補助事業を完了させてしまうことです。

小規模事業者持続化補助金の収益納付では、
補助事業期間内に収益があがった場合に、、、という要件を逆手にとって、
収益があがるまえに補助事業期間を終了させてしまえばいいわけです。

※事務局確認済みのやり方です。

ただし、(3)(5)の例では、このやり方は使えません。
展示会では販売しない、参加費を取らない無料セミナーにするといった、
収益納付に該当しない方法に変えるしかないですね。

 

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