先日お会いした、ネット通販事業を経営するAさんが、こんなことをおっしゃっていました。
『オンライン販売というのは顔の見えない商売なので、「○○さんのところだから買う」というような感情による購買はほとんどありません。
その結果、ネット通販に求められるものは、良い商品・サービスを常に低価格で提供すること。
顧客満足は、品揃えを良くして、安く売り、早く送って、不満のないように対応できることが、顧客満足に繋がる』
本当にそうでしょうか??
感動してもらえたり、わくわくした経験に心を動かされた、というのも、ネットショッピングでも必要です。
『shopping is entertainment!』を掲げてきた楽天も、今や広告が目立ち、エンターテイメント性が薄れているように思います。
掘り出し物を探す感のメルカリの方が、エンターテイメント性が高い気がしています。
安く買えたことに対しては、たしかに満足している。
でも、本当の顧客満足って、そういうことじゃないと思います。
「次買う時もあなたのサイトから買うよ」って思ってもらうことじゃないでしょうか??
・・・次も、安かったら、また買ってもらえますかね。
でも、安さばかりを追求していると、競合する企業の体力には絶対勝てず、儲からないです。
働いている方にとっても、大量の注文をこなす日々、早く送るのが当たり前、丁寧な対応をしなければ、ちょっとの不満足ばかりがレビューで表面化する、、とあってはモチベーションも上がらず、苦しい状況ですね。
たしかに最初は、価格で来てもらうことも重要です。
フロントエンド商品、という言葉がマーケティング用語であります。
フロントエンド商品とは、集客するための集客商品であって、利益を取ることが目的ではなく、より多くのお客さんを引きつけることを目的とした商品を指します。
スーパーのチラシのようなイメージで、特売品目当てに来店をしてもらい、特売品以外の通常の商品と一緒に買ってもらうことで、利益を確保します。
しかし、フロントエンド商品で集客して販売をして終わりではなく、利益商品=バックエンド商品に繋げなくては、フロント商品を展開した意味がありません。
たとえ、通販業者であったとしても、価格だけで選んでもらうのではなく、個別にカスタマイズできるようなサービスを提案することが、通販業者にも求められてくるのではないかと考えます。
「ありがとう。また買いに来るね!」
そういってもらえるショップを目指しましょう!