無料媒体だけに頼るな!創業期に最適な集客戦略

Pocket

創業してみたけれど、思うように集客できずに悩んでいる方はいませんか?
「SNSでの発信を頑張っているのに、なかなか反応がない…」
「チラシを配ってみたけど、効果がいまいち分からない…」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな創業したての企業にとって超重要な集客戦略について、詳しくお話しします。
特に今回伝えたいのが、無料媒体だけに頼るリスクと、有料広告とのバランスについてです。

よくある失敗パターン

広告戦略を立てる前に、よくある失敗パターンをチェックしておきましょう。

「お金をかけたくない(お金をかけられない)から、SNSだけで集客を頑張ろう!」なんて考えていませんか? 実は、これが一番危険なんです。なぜなら、知名度ゼロの状態から無料媒体だけで集客するのは、とても大変だからです。

SNSやブログなどの無料媒体は、最初はほとんど誰にも見てもらえません。フォロワー0人の状態からスタートした場合には、あなたの投稿を目にする人はごくわずか。そして、無料媒体で認知度を上げるには、非常に長い時間がかかります。毎日コンテンツを作成し、ハッシュタグを工夫し、他のアカウントとの交流を続けても、目に見える成果が出るまでに半年以上かかることも。その間、売上はほとんど見込めないかもしれません。

また、無料だからこそ、多くの競合他社も同じプラットフォームを使っています。そのため、あなたの声が埋もれてしまう可能性が高いんです。例えば、人気のハッシュタグを使っても、あなたの投稿はすぐに流れてしまい、誰の目にも留まらないかもしれません。

そのため、創業初期から、有料広告にしっかり投資することが重要ですが、「とにかく広告を出せば大丈夫!」ということを言いたいわけでもありません。状況に応じて、適切な広告戦略を立てることが大切です。

創業初期の広告戦略

では、どうすれば効果的な広告戦略を立てられるのでしょうか?

ポイントは、まず認知度を高めることを優先し、有料広告を取り入れることです。

創業初期は、とにかく多くの人に自社の存在を知ってもらうことが重要です。

そのために最も効果的なのが、有料広告なんです。
有料広告の良いところは、すぐに多くの人の目に触れられること。そして、ターゲットを絞りやすいこと。例えば、「新宿、中野、杉並、30代の女性で、美容に興味がある人」といった具合に、少ない予算でターゲットにピンポイントで狙い撃つ広告を出し、最大の集客効果を上げることが重要となります。

Google広告

検索意図が明確な人にピンポイントでアプローチできる強力なツールです。ユーザーが特定のキーワードで検索したときに広告が表示されるため、潜在顧客の「今すぐ欲しい」というニーズに応えられます。例えば、「東京 ラーメン」と検索した人に自店の広告を表示できます。クリック課金制なので、予算管理も容易です。適切なキーワード選定と広告文の最適化で、高いROI(投資対効果)が期待できます。成功例では、投資額の5〜10倍の売上を生み出すケースも珍しくありません。

Instagram広告

ビジュアル重視で、細かいターゲティングが可能な広告手法です。年齢、性別、興味関心、行動履歴などの詳細な条件でターゲットを絞り込めるため、無駄な配信を抑えられます。例えば、「当店から5km圏内、25-34歳の女性で、ヨガに興味があり、最近ダイエット関連のページを閲覧した人」といった具合です。

画像や動画を使った視覚的なアプローチが可能で、ブランドイメージの構築に効果的です。適切なターゲティングと魅力的なオファーが、クリック率やコンバージョン率を高めるポイントとなります。

YouTube広告

動画で商品やサービスを詳しく紹介できる、エンゲージメント率の高い広告手法です。視聴者の興味関心に基づいてターゲティングでき、商品の使用方法やサービスの特徴を視覚的に伝えられます。例えば、新製品のデモンストレーション動画を関連コンテンツの前に表示させることで、潜在顧客の興味を引き出せます。TrueView広告では、5秒以降のスキップが可能なため、冒頭で強烈なインパクトを与えることが重要です。

ポータルサイトへの掲載

業種別ポータルサイトへの掲載は、多くの中小企業にとって非常に効果的な広告手段です。これらのサイトは、特定のサービスを探している顧客が集まる場所であり、高い集客効果が期待できます。

(指定のフォーマットになりますが)メニュー、価格、営業時間、写真など、顧客が求める詳細情報を効果的に提供できるため、ホームページ代わりとしても活用でき、高評価や良い口コミは、新規顧客の獲得に大きく貢献します。ます。予約機能も搭載されていれば、顧客の「探す→メニュー・評価や口コミを見る→予約する」というプロセスをシームレスに行えます。

反面、広告掲載料が高く、負担が大きくなるケースが多いため、費用対効果を常に監視しながら活用することが求められます。

Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)への掲載

店舗を構える場合に、絶対に欠かすことのできない無料媒体は、このGoogleビジネスプロフィールです。

たとえ、HPの更新、SNSの更新はおろそかにしたとしても、このGoogleビジネスプロフィールだけは徹底して取り組んでもらいたい、そんな最強ツールです。上記で紹介したポータルサイトを上回る閲覧数を獲得することも可能です。

チラシのポスティング

商圏が限定される店舗型ビジネスの場合に、特に有効な集客媒体です。

地域住民に直接アプローチでき、認知度向上と来店促進に繋がります。例えば、新規オープンの美容室なら、オープン記念クーポン付きのチラシを配布することで、初回来店のハードルを下げられます。ターゲット層が多く住む地域を重点的に配布することで、効率的な集客が可能です。一般的に、配布数の0.0x-0.x%程度の反応率となりますので、10000枚配布して1桁〜2桁の新規顧客獲得を目指すのが目安となります。

費用(デザイン、印刷、配布)がかかるため、配布エリアを限定して行うことになりますが、1度きりの配布で終わらせるのではなく、繰り返し配布することで目にしてもらう、覚えてもらう、思い出してもらう、来店してもらうきっかけとなりますので、継続して実施しましょう。

看板の設置

店舗型ビジネスでは、店頭の目立たせ方が集客の鍵となります。適切な位置とデザインの看板は、通行人の目を引き、即座の来店を促します。

例えば、ラーメン店なら、食欲をそそる写真と「本日の限定メニュー」を大きく掲示することで、衝動的な来店を誘発できます。また、ロードサイドなどの離れた場所に誘導看板を設置することで、車で訪れる顧客も取り込めます。効果的な看板設置により、通行人の来店率向上が期待できます。

イベントでのブース出展

ターゲット顧客と直接対面できる貴重な機会を提供します。商品やサービスのデモンストレーション、サンプル配布、即売会など、多様なアプローチが可能です。例えば、健康食品メーカーなら、ヨガイベントでブース出展し、試飲会を実施することで、潜在顧客との接点を作れます。イベント来場者はその分野に興味がある人たちなので、高い成約率が期待できます。

地域情報誌への広告掲載

地域に密着したビジネスにとって、効果的な広告手段です。読者が地元の情報を求めて積極的に手に取るため、広告の目に触れる確率が高くなります。例えば、地元の美容室なら、季節のヘアスタイル特集に合わせて広告を掲載することで、自然な形で潜在顧客にアピールできます。また、長期的な掲載により、地域での認知度と信頼性が向上します。

プレスリリース 

※プレスリリースは広報であり、広告とは異なりますが、集客、という観点では、同類として説明を進めます

メディアを通じて自社の情報を広く発信できる、コストパフォーマンスの高い手法です。新商品発表、事業拡大、社会貢献活動など、ニュース性のある情報を効果的に伝えられます。例えば、革新的な技術を用いた製品のリリース時にプレスリリースを配信することで、業界メディアでの掲載チャンスが高まります。これにより、自社の認知度向上だけでなく、業界内での地位確立にも繋がります。適切な配信先選定と魅力的な内容作成で、メディア掲載率が期待できます

このように、オンラインだけでなく、オフラインの広告媒体にも戦略に組み込んでいきましょう。例えば、チラシを配布する際に、QRコードを載せてSNSやホームページに誘導するなど、オンラインとオフラインを上手に組み合わせることで、より効果的な広告戦略が実現できます。

有料↔無料媒体の割合を調整する

さて、次はある程度、広告効果が出始めて、経営が安定してきたときに、広告の出稿を見直すことになると思います。その際には、集客状況と売上を見ながら戦略を調整していきます。ここが超重要ポイントです!

1. リピート客だけで目標売上達成!広告費ゼロの境地

リピート客だけで目標売上を達成できていることが、まさに理想的な状態です。
この状況では、有料広告にお金をかける必要はほとんどありません。

ここでのポイントは、既存顧客とのつながりを大切にすること。SNSやLINE公式アカウント、メールマガジンなどを活用して、定期的に情報を発信しましょう。「今週の限定メニュー」や「お客様感謝デー」など、来店のきっかけを作るのがコツです。

また、口コミ促進も効果的。「お友達紹介キャンペーン」などを実施して、既存顧客から新規顧客へのつながりを作りましょう。

2. リピート客で目標売上の8割!あと一押しの広告戦略

リピート客だけで目標売上の8割を達成できているということは、多くのお客様に支持されているという証拠です。しかし、リピート客に支持されているとはいえ、やむを得ない事情で離反してしまうもの。新規客の獲得と、既存客のさらなる満足度アップの両立が鍵となります。

この状況での広告戦略としては、有料広告は控えめにしても問題なく、無料媒体を中心に展開するのがおすすめです。例えば、ポータルサイトの掲載を継続して新規集客を行い、Google広告やSNS広告は出さずに、通常のSNS発信だけに留める。

多くの店舗では、このバランスの取れた状態が維持できるとよいでしょう。

3. リピート客で目標売上の半分!新規獲得が必須の広告戦略

リピート客だけで目標売上の半分を達成できているのは、決して悪い状況ではありません。
しかし、目標売上達成には、新規客の獲得が欠かせませんので、この状況では有料広告を継続しなければなりません。もしくは、さらに有料広告を増やしてでも、目標売上を獲得していかなければならないかもしれません。

また、新規客の獲得と同時に、既存客のリピート率向上も忘れずに行うことで経営の安定化を目指しましょう。「次回使えるクーポン」の配布や、ポイントカードの導入なども検討してみてください。

4. リピート客が目標売上の半分以下!広告より根本的な見直しを

リピート客が目標売上の半分以下というのは、かなり厳しい状況と言えます。
この状態では、広告に力を入れる前に、もっと根本的な部分を見直す必要があります。

まずは、なぜお客様が2回目、3回目の利用をしてくれないのか、徹底的に調査しましょう。アンケートや直接のヒアリングを通じて、お客様の生の声を集めることが大切です。
次に、集めた意見を基に、商品やサービスの質を向上させていきます。場合によっては、品揃えの見直しや、スタッフの再教育が必要かもしれません。この改善のプロセスにこそ、すべてのリソースを注ぐべきです。

広告については、いったん最小限に抑えましょう。代わりに、既存顧客へのフォローアップに力を入れます。商品・サービスの質が向上し、既存客の満足度が上がってきたら、そこから少しずつ広告投資を再開していきましょう。

まとめ:小さな一歩から、大きな成功へ

ここまで、創業初期の広告戦略について、具体例を交えながらお話してきました。

  1. 最初は有料広告でガツンと認知度を上げる
  2. 売上やリピート客の割合に応じて、有料広告と無料媒体のバランスを調整する
  3. 徐々に無料媒体の比重を増やしていく

大切なのは、まずは小さな一歩から始めること。一歩一歩着実に進めていけば、必ず成果は出てきます。焦らず、でも諦めず、コツコツと取り組んでいってください。

この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします!

Pocket