補助金獲得を目的にしてはいけない

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「補助金に強い専門家なら、うちの事業にあう補助金があるか、知っているでしょ?」
「補助金に強い専門家なら、もらえるようになんとかしてくれないか」

そんな問い合わせが来ました。

初めてお会いする方であったので、
どのような事業か、どういう状況か、把握していない状況ではあるが、
明らかに補助金目当てな匂いがプンプンした。

こういった相談事を持ちかけてくる方の多くは、補助金をもらうことが目的になっている。

すると、どうなるか・・・

採択されるための計画書作りをしてしまう。
方向性が定まっていない計画は、私の指摘で、コロコロ内容が変わっていく。
仮に採択されても、その計画書はまったく意味のないもの。
補助事業を実行しても、中途半端で、本気度が感じられない。

採択されなかった場合には、
「完全成功報酬だから費用はかからなかったが、無駄な時間だった。この専門家は使えない」
と評価される。

一方で、事業拡大への想いが先行し、
その道にたまたま補助金というチャンスがあった事業者は違う。

私の指摘で肉付けがされ、事業内容が洗練されていく。
なにより、軸がブレない。
仮に不採択であっても、計画書はその後も意味あるものになる。
経営者として自己成長を感じていただけたり、事業の見直しができたと高評価をいただける。

これまでの経験上、
採択予測をしたときの確度は明らかに後者の方が高く、
実際に採択される実績も多い。

「それでもなんとか採択させるのが、専門家ではないのか?」
と不採択となった事業者からクレームを言われたこともある。

不採択の事業者からのクレームに対して、
「それは違う」と言えなかった、弱い自分があったことは認めよう。

自分の支援でなんとか希望通りに補助金獲得させてあげたいし、
私も欲のある人間なので、報酬をいただけるように採択を目指したい、
という想いが甘えになってしまう。

クライアントを育成できる強いコンサルタントになりたいと、私は思う。

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