従来の補助金制度の終焉??2024年8月末時点の状況
補助金政策が大きく転換することが囁かれています。
長年継続されてきた代表的な補助金制度、事業再構築補助金や、中小企業生産性革命推進事業の4本柱(ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、事業承継・引継ぎ補助金、IT導入補助金)の状況を下記にまとめてみます。
ものづくり補助金
2024年3月末の締め切りを最後に、「令和5年度補正予算に基づくものづくり補助金の公募は終了しております」との表記がされています。
小規模事業者持続化補助金
これまで多くの中小企業・小規模事業者が利用していた小規模事業者持続化補助金は、2024年3月の締め切り以降、新たな募集が行われていません。
事業承継・引継ぎ補助金
年に何度か募集があった事業承継・引継ぎ補助金も、2024年は4月末の締切をもって、新たな募集が行われていません。
IT導入補助金
デジタル化推進の強い味方だったIT導入補助金も、現在は募集が行われていません。インボイス枠(インボイス対応類型)は2週間に1度のペースで頻繁な募集が行われていましたが、8月23日の締め切りを最後に募集が止まってしまっています。
(2024.09.13更新)
9月20日より追加公募(IT導入補助金2024における最終回)が行われる発表がありました
https://it-shien.smrj.go.jp/news/20222
事業再構築補助金
事業再構築補助金も、2024年7月に締め切られた第12回のあとは、追加募集については公表されていません。
これらの補助金は確かに多くの企業に活用されてきましたが、「補助金依存」や「効果検証の難しさ」といった課題も指摘されていました。ある調査によれば、補助金を受けた企業の約30%が「補助金がなければ投資しなかった」と回答しているのです。政府は、このような状況を改善し、より戦略的で効果的な支援へと舵を切ってくるのでしょう。
今後の補助金政策は、さらに「成果主義」的な方向に進んでいくことが予想されます。投資の効果を明確に示せる企業が、より多くの支援を受けられる可能性が高いでしょう。
また、SDGsやカーボンニュートラルなどの社会課題解決に貢献する投資への支援が強化される可能性も高いです。自社の事業がこれらの課題とどう関連するか、今のうちから検討しておくことをお勧めします。