採択される計画書4つの特徴

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小規模事業者持続化補助金は、数万件の応募に対して、300〜400人の審査員が分担して審査するのだそうです。
審査員1人で100件程度を担当することになるので、1件の審査にそれほど時間を割けるわけではありません。
おそらく15分〜20分程度ではないでしょうか。
短時間のなかで、評価される計画書でなければ、採択されない、ということです。

前回、審査ポイントを記載しました。
①自社の経営状況分析ができていること
②経営方針・目標、今後のプランの適切性
③補助事業計画の有効性
④積算の透明・適切性
採択を確実にするためには、これらの審査ポイントを抑えた内容に加えて、さらに意識していただきたいことを挙げていきます。

(1)計画書全体でストーリーがある

なぜ補助金が必要なのか、なぜこの取り組みが有効なのか、といったことを遡って説明していく必要があり、2つの計画書を通して、以下のような流れ(ストーリー)を意識して書いていくことになります。
【過去から現在までの経緯】
→【現在の状況(自社分析・競合分析・顧客分析)】 
 →【今後の目標、そのための課題】
  →【課題解決のための具体的な取り組み内容】
   →【取り組みの成果】

(2)聞かれていることに漏れなく答える

補助金の計画書作成は、国語の試験と似ています。
出題者の質問を理解して、適切に答えていないと点数にならない、ということです。

例えば、様式2に、”顧客ニーズと市場の動向”について聞かれている欄がありますが、顧客ニーズだけ、もしくは市場の動向だけ、が書かれた計画書が多いことが実情です。
この欄では、最低2つの記述が必要になります。”顧客ニーズ”と”市場の動向”です。

私が支援をする場合は、顧客が誰か、市場がどこか(競合が誰か)も明記していただきますので、
・顧客ターゲット
・顧客ニーズ
・市場の動向
・競合
の4項目を分けて記載していただくようにしています。

(3)審査員が理解・納得できる説明がされている

初見の第三者が短時間で事業内容を理解できる内容としてください。
誰しもそうですが、自分はわかったつもりで書いていても、まったく伝わっていない、ということが往々にしてあります。
審査員が読んで、「?」と思わせないこと、が重要です。
審査員は、業界に詳しくなく基礎知識がない可能性が高いので、特に、専門用語を使わない、もしくは注釈で説明するような心がけも必要です。

(4)事業者の情熱ややる気が伝わる

小規模事業者持続化補助金は、書面審査のみで、2つの計画書で審査されることになりますので、言葉足らずの書面では何も伝わりません。
計画書作成を代行する事業者もいますが、大概はこのケースに陥ってしまいます。
審査員だって人間ですから、事業者の本音(情熱ややる気)が書かれていれば、「応援したい気持ち」で1点2点の上乗せに繋がるかもしれません。
ただし、文量が多すぎても、読みきれなくなって読み飛ばされる可能性もあるので、適度な量、様式2:4〜6ページ程度、様式3:3〜5ページ程度を意識しましょう。

初めて補助金申請をされる事業者でも十分採択を狙えるのが、小規模事業者持続化補助金です。
たくさんの注意事項を挙げましたが、しっかりとポイントを抑えて採択目指して取り組んでください!

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